気と量子力学 2

■ 外気功療法の特徴

当院で行っている外気功療法では、

①施術者が、自分の気が無くなるという意味では疲れない

②同時に複数の施術が可能である

③患者との距離が関係ない

注①:集中力、体力などの普通の疲れはあります。

注②:当院では、複数同時の施術は行っておりません。疾患の改善という観点では、一人ずつ丁寧に施術を行ったほうが良いと判断しています。ただ、身内への気功療法など、複数の希望者がおり、時間がない時などは、同時に複数人の施術を行う事があります。また、付き添いで来ている方に、身体が暖かくなる、眠くなるなどの反応が出たり、軽い症状なら改善してしまうケースもあります。

注③:遠隔気功など。

という特徴があります。また、シャーマニズム、ヒーリングなどを含めますと、数は少ないと思いますが、同様の能力を持った施術者もいます。

一生職業として施術をするわけですから、自分のパワーが無くなってしまうという現象が起きるならば、成り立たなくなってしまいます。

■ エネルギー保存の法則

・エネルギー保存の法則

“外界との相互作用のない系がもつ力学的エネルギー・化学エネルギー・電磁エネルギー・
核エネルギー・質量エネルギーなど、すべてのエネルギーの総和は不変であることをいう。最も基本的な法則。エネルギー原理”(引用:大辞林)

物理法則の原則として、エネルギー保存の法則という有名な法則があります。要は、AからBへエネルギーが移動したら、移動した分だけ元(A)のエネルギーが減る、という事です。

当然、物理法則に沿うと、

・気功師が患者に気を入れれば、気功師の気が減る

という事になります。

これでは物理で証明されている法則と現実が一致しません。

そこで、持ち出されるのが

・気功師は、宇宙からの気を取り入れ、患者さんに流す媒体である

という理論です。

私はこの理論には

・何の科学的な証拠もないこと
・複数同時に施術ができる、という現象は説明できない

という点で賛同できません。

上記の理論は、”気とは、最小化した物質、エネルギーである”、という思い込みが最初にあり、その思い込みを説明できる理論を、部分的に組み合わせているだけで、全体的には理論破綻していると判断しています。

■ では、気が物質ではないとすると何なのか?

気とは何か?という事は、科学的な証明が不可能なので、類推になりますが、私自身は、気は物質ではなく、”情報”である、と考えています。

例えば、音楽は物理的には音波ですが、鑑賞者に生理的な変化をもたらす事ができます。

音楽を何度再生しても、情報を発信しているだけなので音楽の力が落ちるという事もありません。

コンサートでも鑑賞者が1人であろうが、複数人であろうが楽器演奏者が人数分疲れるという事はありません。

自分のパワーを聴衆に与えているわけではなく、楽器を通して情報を発信しているので、疲労は演奏する体力と集中力のみです。

音楽の場合は、鑑賞者は五感を通じて情報を得る事ができますが、気功の施術の場合、五感を通じて情報を得る事はできません。

もし気が情報だとすると、どのように相手に伝達するのでしょうか?

■ 気はどのように伝わるのか?

私は、10年程、超心理学という分野の勉強をしています。超心理学は物理学では説明のつかない,人間が発揮する能力、透視,テレパシー,予知,念力,生まれ変わりなどを研究対象としています。

参考:心の研究室

詳細な説明は割愛しますが、私自身は施術中に、術者と患者が五感ではなく、無意識のレベルで情報伝達をしている、と考えています。研究の領域はテレパシー無意識が持っている心の力、ということになるでしょう。

また、気功師と患者のみではなく、普段からどのような人も五感を通さないコミュニケーションを行っているものだと考えています。

更に、人対人だけではなく、動物同志(例えば魚の大群が一斉に向きを変える瞬間)や、植物間(同種の植物に天敵が来たことを知らせる現象や、棲み分け)でもテレパシーでのコミュニケーションは行われていると考えています。

これらの現象は、一つ一つは研究者により観察事実として報告されていますが、物理的な証明ができるものではありません。まだまだ未知の分野ですが、気とは何か?を解明するには、量子力学ではなく、無意識を扱う超心理学の領域における方法論の発展が必要だと考えています。