症例 前立腺がん(末期)

■ 末期がん(80代男性)
・症状
平成8年7月に病院において、前立腺癌及びリンパ腫と診断され、左足太もも付け根のリンパ節の切除手術を受ける。前立腺ガンについては、ホルモン療法を行なうとのことで、手術はせずに尿道よりガン細胞をかき出す処置を受けた。その後平成10年頃、切除したリンパ節の部位からリンパ液がもれてお腹が張り、苦しいため再度入院し、腹水を抜く処置を受けた。
以来、平成11年12月まで、ホルモンの種類を変えながらホルモン療法を続けたが、平成11年秋頃より、体調が急に悪化し、食欲不振、足の痛み、おなかが張るなどさまざまな症状に悩まされる。この頃より、腫瘍マーカーの数値が上がり始め、12月には980となる。主治医より、家族に使えるホルモン剤は全て使い尽くしたので、これ以上ホルモン療法は行えないので、年が明けてから、入院し、抗がん剤の投与を行ないたいとの話しがあった。
平成12年1月15日に入院し、1週間後に1回目の抗がん剤投与を受ける。あまり副作用もなく、比較的元気であった。その後、2週間後に2回目の抗がん剤投与を受ける。今回は48時間抗がん剤を点滴、 その後洗い流す点滴を受ける。2回目は副作用がひどく、ほとんど食事が取れない状態となる。日が経つにつれ少し回復はしたが、体力が衰えて動くことをおっくうがるようになる。
3月初めに退院するが、その頃には頭髪も薄くなり、顔色も悪く、入院前より体調が悪化する。このときの腫瘍マーカーは1360だった。この頃より身体中の痛みを訴えるようになる。退院後2回通院するが、その際主治医より、抗がん剤の効果がなかったようだと聞かされる。
尽くす手は全て尽くしたので、後は痛みをなくす手立てを考えていきたいと言われる。4/6の退院時の血液検査の結果、PSAが1800と言われた。
5/16 現在
食欲があまりない。腹部が張って圧迫感がある。寝た状態から起き上がる時、痛みが走り(背中や腰)が大変なようである。起きあがってしまえば良いと言う。家では寝たり起きたりして、1日中起きてはいられない。
補足
ご家族代筆、PSA正常値3。H11年春60→H12年12月980→H13年3月1360→4/4日1800。主治医が気功療法を受けることを了承済み。
5/16 全身 気功 計120分
5/18 全身 気功 計120分

16日の施術後は右脇腹の痛みが消え、お腹の張りもなくなり、すっきりした気分になった。17日は気分もよく、1日中起きていて、庭を散歩したりできた。
5/20 全身 気功 計120分
右脇腹の痛みがなくなり、足とおなかの張りもゆるんで楽になった。帰宅して夕方固い便が出た後は非常にすっきりした。
5/22 全身 気功 計60分
痛みがほとんどなくなり、すっきりした気分になった。意欲が出てきてやめていた俳句等をまた始めようかと思っている。夜も痛み止めの坐薬を昨日と今日は止めたが特に困らなかった。よく眠れるようになって身体が楽だ。
5/23 全身 気功 計120分
足もむくみが取れて気持ちがよかった。この頃便秘がなくなってきてうれしい。
5/25 全身 気功 計115分
よく眠れて食欲が出てきた。足のむくみはまだある。
5/27 全身 気功 計120分
あまり大きな変化はないが、快調です。
5/30 全身 気功 計120分
午前中に病院に行く。血液検査。ホルモン、カルシウムの注射をする。投薬はステロイドホルモン、利尿剤、整腸剤、ガスター、便秘等。主治医に”ずいぶん元気になったね。”と言われる。この頃、髪の毛がだいぶ増えてきてうれしい。
6/1 全身 気功 計120分
6/3 全身 気功 計120分
6/5 全身 気功 計120分

血痰が出なくなった。
6/8  全身 気功 計120分
6/12 全身 気功 計120分
6/15 全身 気功 計120分

5/30日の血液検査の結果が3440(PSA)だった。
補足
4月4日(1800)から療法を受けるまで(5/16)に間があったことと、5/30日までに6回しか療法を受けていないので、数値を下げるまで
には至らなかったようです。
6/17 全身 気功 計120分
6/20 全身 気功 計120分
6/22 全身 気功 計120分
補足
睡眠中にトイレに起きることが5回くらいから3回くらいに減った(尿の量が増えた)。食事もおいしく食べられる。ふくらはぎのむくみがひいた。腹部の張りもよくなる。背中に痛みが出てきた。両腕に赤い斑点が出てくる。
6/24 全身 気功 計120分
6/27 全身 気功 計120分
6/29 全身 気功 計120分
7/1 全身 気功 計60分
7/4 全身 気功 計60分

両腕の紅斑が薄くなる呼吸も楽になっている。
7/6、10、12、15、18、20、22、25 全身 気功 計120分
主治医に数値が下がっていると言われる。(具体的数値未確認)
7/27、8/1、8/3、8/8、8/10、8/12(90分)、8/16、8/22、8/26
補足
この頃にはほぼ自覚症状がなくなられたようです。しかし、主治医の先生に質問する時間がなくて、具体的数値の確認ができないということでしたので、ご家族に油断しないよう申し上げました。
8/29、9/2、5、7、12(60分)、14、18、21、26、28、10/3
9/26 全身 気功 計120分

PSA 2200(5/30日3440)
補足
ご家族から送り迎えの負担が大きく週1回にしたいとの話しがありました。確かに往復3時間の送り迎えを数ヶ月続けているご苦労も十分理解できるのですが、PSA2200はまだ高い数値なので、週1回では責任が持てない旨をお話ししたところ、どうしても時間がないので、痛みだけをとってあげて欲しい(数値は下がらなくても構わない)というお答えでしたので、施術する側としては残念でしたが、ご家族の問題には入り込めないので了承いたしました。
10/5 全身 気功 計120分
補足

このころから足のむくみ、腹部の痛みが再発。後でわかったことなのですが、ホルモン剤の量を増やしていたようです。
10/12
10/18
10/24 全身 計120分

体調悪化。全身に痛みがでる。
10/26、31、11/1、7、11、15、18
11月下旬入院
12/2 10:00 死亡
・コメント
やはり10月5日から24日までの間隔が致命的になってしまったと思います。入院時に、数値が下がってきたことから、ホルモン剤を増やしていたことを主治医の先生に聞かされていたようです。ご家族から”お陰さまで父が半年感、本当に楽しそうに過ごしていました。”というお言葉をいただきましたが、やはり残念な結果です。もうやれることをやったと言いながら、よくなるとお医者さんがまた投薬を始めてしまうことは、よくあることなので、患者様が自分の考えをしっかり持っていただきたいと願ってやみません。ご冥福をお祈り致します。

ファミリー矯正院(静岡県静岡市)

症例一覧に戻る