気功とがん治療(総論)
=症例1 60代女性 浸透性乳管がん=
検査
2/5 細胞診検査 右乳がんの疑い
2/5 リンパ節穿刺検査 陽性、推定病変1、殆ど壊死性無核状ゴースト
2/5 病理組織検査 浸透性乳管がん(確定
2/17 骨シンチ検査 骨転移の疑い認めず
2/17 CT検査 右乳腺内乳頭直下に10×20㎜大の造影効果を有する小さな腫瘤性病変を認める。
*医師の説明
全的手術がお勧め。ホルモン療法不可。リンパ節隔せい。(リンパ節転移、2㎜)
放置だけは絶対さけるべき。出血、悪臭、痛みで苦しむ結果を招く。
*自分の意志
抗がん剤、手術を望まない。自然治癒力を高めたり、ライフスタイルを改善し、体を痛めつけない形で生きたい。
初回 3/11 右胸、全身 計30分
3月、週3回ペースで施術(計11回)
4月、週2~3回ペースで施術(計10回)
4月23日
検査結果
CEA 4.8(正常 5.0)
CA 15-3 11.0(正常値 25)
5月、週2~3回ペースで施術(計10回)
6月、週2回ペースで施術(計9回)
7月25日 電話あり、クリニックで検査の結果、進行がなかった。
他の臓器も正常。少し休みたい。
=症例2= 肺、食道がん(58歳男性)
・ 症状
食道がん
2004年12月 肝細胞がん手術。2005年 7月 肺転移。現在ステージ4。かゆみ、静脈瘤、耳の異常、咳、吐血。現在は玄米食と人参ジュース。一時期数値は下がったが、その後調子が悪くなる。
7/11 右肺 気功 計30分
7/12 同上 計30分
昨日、多少せきは楽になった。今朝、8時頃血を吐いた(10時からの予約を19時からに変更)。11時頃にはおさまった。右の肺が楽になった。咳が減った。
7/13、15、16 計30分
補足
この段階で、がんが縮小しているとは考え辛く、がん細胞によって破壊された正常細胞が部分的に回復した状態に見えます。当時、私自身も、気功でがんが治ると思っていたので、施術の継続を勧めましたが、この患者さんは”もう大丈夫”と言って、施術を終了しました。
がん患者が”自分の状態を非常に軽く考える”という特徴を知らなかったので、当時は、不思議に思っていました。もちろん、患者さんが他の理由で気功療法を中断したいと考えているのに、私に気を使ったという解釈もできますが、そのような感じではなかった事と、その後、幾度となく同様の体験をしたことから、がん患者の性格的特徴と判断しています。
この症例は、約10年気功療法を続けた患者さんの例です。この患者さんは、来院3年前甲状腺がんを発症し、その時は病院の治療(手術)を行っています。当院に来院した当初(2003年)は、乳がんの治療として、抗がん剤治療をやっている時に、副作用の軽減と、(がんとは別の)肩の施術を目的として来院されました。
抗がん剤が終わり、体力が回復するまで週2回、その後は週1回で施術を続け、2年半程経過は順調でした。ところが、気功の施術を2週間に1回に減らしてから3ヶ月後に、肺に悪性の腫瘍が見つかります。(右肺1.9㎝、1.7㎝)
肺の悪性腫瘍も、抗がん剤治療と、気功療法の併用で寛解し、その後、予防のために気功療法を週1回のペースで継続します。
その後、7年間、副腎に良性腫瘍が見つかったのみで悪性腫瘍の発症はなかったのですが、2012年に、体力、気力的に通うのが大変になったということで、2週間に1回のペースに減らします。
その3か月後に、脊髄に腫瘍が見つかります(その時点では、良性か悪性かはわからない、とのこと)。その後、転倒なども重なり来院できなくなってしまったので、予後がどうなったのかはわかりませんが、
・甲状腺、乳がん、肺がん、脊髄に腫瘍、と発症しているので、恐らく転移がんである。
・予防のための気功の施術を月2回ペースにした途端に、二度がんを発症している。
という経過から、”気功療法でがんを縮小した、長期に渡って予防した、し治ってはいない。”と推測しています。
この患者さんは、転移がんという判断があっていれば、私が経験したがんの患者さんの中でも、かなり進行の遅い部類に入ります。また、この患者さんは、通常のがんの患者さんには見られない、”感情が出やすい”という特徴があった事も付記しておきます。
・症状
平成 11年 5月 右肩がブラブラになる。首の痛みがでる。H12年 7月 甲状腺腫瘍。H15年 1月 乳癌(1・31日手術)。2月26日から抗がん剤。その他の症状、ゲップが止まらない、眠れない、足に力が入らない、肩、首の痛み。
H15年
3/5、6,8,11,14,17 気功 計30分
2月26日の抗がん剤の影響で、3月15日頃から髪が抜けてきた。肩は随分よい。首は施術をした後は楽になる。ゲップが少なくなった。
3/19 病院にて抗がん剤治療
3/22、25、28、4/1,4、7 気功 計30分
右肩の状態はほぼ問題なし。睡眠薬を減らしても眠れる日が何日かでてきた。食事がおいしく食べれる。首の痛み(手術の跡から)は施術後はよいが、戻ってしまう。
4/9 病院にて抗がん剤治療
4/14、18,22,25,28 気功 計30分
4/23日の病院での
検査結果
腫瘍マーカー
CEA・・・0.8(正常値5以内)
CAI5-3・・・8(正常値30以内)
補足
その後は週一回、気功、週一回矯正のみの施術。
5月
足に力が入らない症状は数回で改善。髪の毛も生えてくる。
6月
睡眠薬はまったく飲んでいない。趣味のソーシャルダンスを再開。免疫、腫瘍マーカーの検査結果も良好。手術をした、脇から首にかけて痛みはあるが以前よりは5割方改善。首の痛み以外は問題なし。
6/7 病院での検査結果・・・どこも異常なし。健康です。と、言われた。
補足
その後、再発予防のために、週一回ご来院。
腫瘍マーカー
CEA・・・1.5(正常値5以内)
CAI・・・7.8(正常値30以内)
H17年7月より2週間に1回。
10月 CT検査で肺に影があるかもしれないとのこと。10月17日の検査結果で、右の肺に1.9cm、1.7cmの腫瘍が見つかる。
週に2回の抗がん剤治療と気功を併用
10/22 気功 計30分
17日の検査で右肺に1.9cm、1.7cmの腫瘍が見つかった。
10/24 気功 計30分
10/31 気功 計30分
以後、週2回ペース
H18年
補足
2月17日 腫瘍は4mmまで小さくなった。
検査結果
5/2 腫瘍マーカー
CEA 1.4(正常値5.0以下)
CAI 9(正常値30以下)
5/29 腫瘍マーカー
CEA 0.7(正常値5.0以下)
CAI 4(正常値30以下)
補足
6/6日、副腎皮質に2ヶ所腫瘍が見つかる(後に良性と判明)。医師に抗がん剤治療をやるか聞かれ、患者さん本人が頼む。量が微量で、副作用も少ないとのこと。
検査結果
8/1 CT検査 肺の腫瘍はほとんど消滅。副腎は変わらず2cmくらい、良性の可能性が高い。
以後、週2回ぺースで抗がん剤治療が終わるまで来院。H19年11月に抗がん剤治療が終了。H20年、7月現在再発なし
補足
副腎皮質の腫瘍が消えなかったために、長期に渡って抗がん剤治療を受けていましたが、肺の悪性腫瘍のほうはH18年の2月には4mmまで縮小したので、約半年で完全に消えたのではないかと推測されます。
肺がんの抗がん剤治療の場合は、抗がん剤でより悪化してしまう確率が7割、癌が縮小する確率は3割、完全に消える事はほとんどない(主治医談)という事でした。
医師は、気功の事を知らないので、そのまま抗がん剤治療を続けたようですが、副腎皮質の良性の腫瘍に関しても、他に治療のやりようがないので、抗がん剤治療を続ける”というニュアンスで、積極的な治療ではないという感じが受け取れました。
良性の腫瘍は気功でも消えにくいので(悪いものではないので体が消す必要がないと判断するのかもしれません)、患者さんも判断が難しかったようです。
その後、週1回ペースに戻し、平成24年まで、約7年、再発、転移なし。
H24年、4月より、疲れたので2週間に1回にしたいとの申し出がある。
再発リスクが高まる旨を説明し、承諾。
9月、ふらつき、まっすぐ歩けないなどの症状。検査の結果、脊髄に腫瘍が見つかる。
(良性か悪性か、その時点では不明)
その後、転倒で入院し、予後不明。
・症状
H24年6月 初回時
背骨及び全身の痛み。家族が見ていられない程の痛み。
背骨が既に変形してきており、かなりの猫背になっている。
息切れが酷い。
食欲が出ない。
補足:
脇周辺や、股関節、頭皮部分、背中などに外から触っても確認できる腫瘍あり。
経過
H20年 11月
乳がん かなり進んでいた。
H21年
手術、左乳房切除、抗がん剤投与
H21年 転移なし
H22年 転移なし
H24年 1月、骨髄転移、内臓までは転移していない。
3月、痛み出す
5月11日の検査数値
腫瘍マーカー
CEA 85.0(正常値 5.0 主に大腸がんで使う腫瘍マーカー)
CA15-3 4022(正常値 25 主に乳がんで使う腫瘍マーカー)
ALP 1125(正常値 115~359 GOT、GPTが正常値でALPが高値のときは、骨疾患が疑い)
補足:
腫瘍マーカーについて、後日医師に見解を聞いてもらったところ、“数値が振り切っている。”との答えが返ってきたとのこと。
生活状況:
静岡市から車で2時間程の場所で飲食店を経営しており、体調が悪化する前は、お店で寝泊まりし、休日に静岡に帰ってきていた。日常生活も困難な状況ながら、本人は度々お店に出ていた。
6/5 気功、背中中心 計30分
6/9 気功 全身 計60分
夜中のトイレがとまった。
6/10 気功 全身 計60分
今朝は調子がよく洗濯ができた。お昼もたくさん食べたが、吐いてしまった。
検査結果
CA15-3 4300台
6/13 計60分、6/14 計45分
6/15 計45分
背中の痛みはかなり良い。
6/20 計45分、6/21 計45分
6/22 計60分
息切れは良くなってきた。あとは、右の股関節が痛みが残っている。
補足:
来院当初から足を引きずって歩いている状態。
6/24 計60分、6/26 計60分、
6/29 計60分
股関節の状態も良くなってきた。
6/30 計60分 7/1 計60分
7/4 計60分
背中の曲がりが酷くなる。
7/5 計60分
検査結果
CA15-3 5046
CEA 201.4
ALP 1491
7/8、11、12、13、15、17、19、計60分
7/20 計60分
股関節の痛みが更に軽減。
7/22、24、26、27 計60分
7/29 計60分
食欲が出てきた。つかまらなくても歩ける。
7/31 計60分
8/2 計60分
お店に出てから調子が悪い。ガンが大きくなっている。
8/3 計60分
検査結果
CA15-3 6320
CEA 229.3
ALP 1610
8/5 計60分
補足:
体調はかなり良くなってきており、痛みも軽減して動けるようになってきているが、腫瘍マーカーが上がってしまったので話し合い。
体調が良くなると、無理をしてお店に出て悪化する、という事を繰り返している。
“痛みを緩和したい”、“元気になりたい”ではなく、“治す”という前提で日常生活を含め、全ての事に取り組まないと改善は難しい段階である事を伝える。
8/7 計60分
先日の話の後、頭がすっきりした。普通に歩けるようになった。
補足:
施術室に入ってきた時に、スタスタと歩いていたので、こちらが驚きました。がんに心因が大きく関係することは知っていましたが、改めて思い知らされたような変化がありました。
その後の経過を見ると、恐らくここから改善が始まったものと思われます。
8/3日以前の症状の軽減が主体の改善と違い、正常な感覚で辛さも自覚するようになったので、文面だけ見ると良くなっているのか悪くなっているのかわからないのが特徴です。
8/9 計60分
8/10 計60分
左太ももに腫瘍らしきものができている。
8/12 計60分
8/14 計60分
前回施術後、お腹に大きなしこりができたと大騒ぎしたが、便秘だった。息切れや腹部膨満感がある。先週から食欲が出てきて、フライドチキンを食べてしまう。
8/16 計60分
便秘がつらい。最近、症状やホルモン剤の副作用、気功療法中の反応が出るようになってきている。
また、外側のみしかわからないが、あちらこちらに、がんが出るという事が減っている。
8/17 計60分
少し便が出て楽になる。貧血なのか息切れがする。
8/19、21、22 計60分
お腹の張り、息切れがある。フライドチキンが食べたくなる。
8/24 計60分
痛みがなくなってきたので麻薬をやめてみる。
8/26 計60分
便秘が辛いから麻薬をやめる。足のむくみが出てきた。
8/28 計60分
足のむくみが酷くなる。息切れ、お腹の張り。気功療法中に響くようになり、苦しくなる。
補足:
腹水を疑う。
8/29 キャンセル。
むくみが酷くて行けない。
8/31 息子さんより電話。
病院で腹水を抜こうとしたが処置できず。マーカーもかなり悪化しているようなので、抗がん剤は断れず。
補足:
数日後に検査結果の具体的な数値を聞きましたが、腫瘍マーカーは悪化していなかったようです。
一週間くらいの間に急にむくみが酷くなり、お腹も足もパンパンに張った状態になりました。後から考えれば、好転反応だったのですが、私自身もこのような形での好転反応は初めての経験だったので、説明がつかない状態でした。
9/2 計60分
今日来れないと終わりだと思い、命がけで来た。ホルモン剤を中止。今後、軽い抗がん剤に切り替わる予定。
検査結果
CA15-3 6049(前回 6320)
CEA 268.9(前回 229.3)
ALP 1185 (前回 1610)
その後、むくみで日常生活が困難になったために入院。以降、出張療法。
9/16 出張療法 計60分
腫瘍マーカー5000台。
9/17 出張療法 計60分
9/22 出張療法 計60分
更にむくみ悪化。病院での処置がないが、
なぜかわからない。
補足:
後からわかった事ですが、腎臓から膀胱にかけての尿管が腫瘍によって締め付けられており、管を挿入することができず処置ができなかったようです。
排尿ができず、約20㎏近くも体重が増えてしまいましたが、それ以外の面での体調は改善していました。
9/25 出張療法 計60分
9/30 出張療法 計60分
少量だが、1日に5~6回尿が出るようになった。先週のように1日1㎏増えることはない。
10/2 出張療法 計60分
上半身のむくみが改善。寝返りはまだうてない。
10/7 出張療法 計60分
さらにむくみ改善。
10/9 出張療法 計60分
日に3回便が出た。腹部、足以外のむくみはかなり引いた。医師が毎日抗がん剤の増量を勧めるが断っている。
10/14 出張療法 計60分
10日の検査で腫瘍マーカー(CA15-3)が1500台まで下がった。
10/16 出張療法 計60分
昨日から熱。37度4分。
10/21 出張療法 計60分
熱なし。足のむくみが引かない。
10/23 出張療法 計60分
天井の四角い窓が三重に見える。
10/28 出張療法 計60分
足のむくみが急に引く。子宮あたりから右わき腹にかけて腹痛がある。むくみが引いてわかる。泌尿器科での診察の結果、食欲、排尿、排便が良好なので臓器に異常がない可能性が高いと言われる。
10/30 出張療法 計60分
腹部が柔らかくなてきている。
調子が良くなってきたので週に1回にしたい。
11/4、11、18 出張療法 計60分
トイレにも一人で行けるようになり、痛みなく食欲もあり、お通じも良好。
11/25 出張療法 計60分
12月1日に退院することになった。足のむくみがある程度残っている以外、良好。一時期はむくみで70㎏近くまで増えた体重50㎏近くまで戻った。
12/2 出張療法 計60分
昨日退院。
検査の結果、内臓機能は異常なし。
施設に移る。(治療ではなく、食事や家事の介助)
12/9 出張療法 計60分
12/16 出張療法 計60分
お店を継ぎたいという人との話のため、出かける。駅の階段の昇り降りもできた。
12/25 計60分
車の運転ができるようになったので直接来院。歩行、食事、痛み、通じ、問題なし。
H25年
1/4 計60分
股の内側(左)に少し腫瘍がある。
検査結果
CA15-3 541
CEA 489.2
ALP 1036
1/10 計60分
1/20 計60分
18日検査結果。
CE15-3 541
CEA 540
ALD 951
お店の引継ぎのため、あちらこちら動いていたので今回は数字が良くないと思っていた。
補足:
まだ正常値の20倍の数値があるので、事情はわかるが、なるべく疲労を避け、身体の事を一番に考えるようにアドバイス。
1/24 計60分
息切れ、腹部の張りが出てきた。子宮の上の腫瘍が大きくなっている気がする。元気がない。
1/29 計60分
腹部の腫瘍が少し大きくなった感じがする。30日に施設を出て自宅に戻る。
2/10 計60分
家に居れずに出歩いている。むくみ悪化。お店の手伝いで疲れが溜まっている。
3/13 計60分
2月半ばの検査結果。
CA15-3 594
CEA 593.2
ALP 599
約1か月間が空いてしまった。
8日、9日、10日の3日間、気晴らしに外出し、急に体調が悪くなってしまった。
3/14 計60分
3/17 計60分
検査結果
CA15-3 1736
CEA 474.8
ALP 547
5/4 出張療法 計60分
3月20日~5月3日まで入院。当初、肺の水を抜き、新しい抗がん剤治療を開始したが、新しい抗がん剤はやめて、もとの抗がん剤に戻した。
もとの抗がん剤は自分で飲むふりをして捨てていた。また、むくみが酷くなり68㎏まで増える。
5/9 出張療法 計60分
5/12 出張療法 計60分
むくみ増す。
5/19 出張療法 計60分
16日に腹水が溜まり入院。腹水を抜く。抗がん剤を開始することになる。
5/26 出張療法 計60分
24日より抗がん剤。むくみが引いている。ぐったりしている。
6/2 出張療法 計60分
むくみは引いてきているが、だるさが強い。
6/9 出張療法 計60分
だるさが強い。
6/16 出張療法 計60分
6/23 出張療法 計60分
6月19日に、本人より電話。
医師が来てマーカーの数値が良いと言った。
6/28日 息子さんより電話。
今日になり、突然呼吸ができなくなった。肺に水が溜まっている。がんの影響で、胸膜に異常が出てきている。医師の話だと、明朝までは持たない。
7/3日 息子さんより電話。
6月29日に亡くなりました。
ありがとうございました。
補足:
傍から見ていると、あと何日も余命がないのではないか?という状況から奇跡的に、がんが10分の1まで縮小しました。
9月からは微量の抗がん剤も服用していましたが、
・6月の段階で治療は難しいという事で、病院でも緩和ケアになっていた。
・本人が治す事に前向きになった8月から急速に好転しはじめた。
・抗がん剤をはじめる数日前の検査から腫瘍マーカーが下がりはじめた。
・副作用も出ない範囲での、軽い抗がん剤の使用で、末期がんが10分の1に減るという事は考えにくい。
・患者さんの意思に反していたために、そもそも真面目に服用していなかった。
という理由から、ご本人の治癒力で改善したものと考えています。
推測になってしまいますが、他の患者さんのケースでも治療をしていないと入院ができない事もあったので、病院のほうでも何かしらの事情があった可能性もあります。
その後も週1回の施術で維持できていましたが、患者さんご本人の生き甲斐であったお店を手放してからは、“前向きにがんを治す”という事が難しくなってしまったようです。
特に、H25年の2月~3月にかけて1か月空いてしまったのが致命的でした。
5月24日からは抗がん剤を再開し、6月に腫瘍マーカーが下がったものの、その数日後に亡くなりました。
6月に腫瘍マーカーが下がったのは、気功療法では、この段階で週1回の施術では追いつかないので、抗がん剤の効果ではないか?と考えています。
また、抗がん剤の特徴でもありますが、副作用が非常に強く、正常細胞も攻撃してしまうため、がんが縮小しても、抵抗力もそれ以上に落ちるため、全体的には悪化してしまう事があります。
本例は、“治る”という理想的な結果にはなりませんでしたが、
・人間が本来持っている治癒力の強さ
・心理的な側面の重要性
・がんが縮小するが、正常細胞も攻撃してしまう抗がん剤の現状
という重要な側面が含まれているので、ご参考頂ければと思います。