内気功の副作用(気功偏差)について~④敏感な体質について
- 作成者: shunsuke watanabe
- カテゴリー: 気功の副作用(気功偏差)
敏感体質については、気功の偏差とは違いますが、共通している部分があるので書いておきます。
気功家に限らず、私が知り合った、鍼やオステオパシーの先生など、腕の良い治療家は、感性が鋭い先生ばかりです。理論よりも直観が優先される世界になるので必然的にそうなるのですが、感覚が鋭いという事は諸刃の剣になるので、やはり神経質な人が多いという事にもなります。
これらの先生方に共通しているのは、はじめから直観が鋭いという特徴がありますが、敏感な部分は、人それぞれ違います。例えば、人の感情に対して非常に敏感であったり、物質的なものに敏感な方もいます。
また、患者さんでも創造性のある仕事をやっている方は、感性が豊かであることが多く、反面、気苦労が多いという側面があり、悩みを相談されることもあります。
先天的に感性が豊かで敏感な方は、早ければ小学生くらいの年齢から“自分は人と違うのではないか?”と、自覚している場合が多いですが、年齢が上がり経験を積むと共に、少しずつ克服していき、社会性や人間関係の悩みが減っていくケースと、少しずつ敏感体質が酷くなり、社会性との折り合いがつかなくなるケースがあります。
その違いは、どこから来るのでしょうか?
これらは、客観的なデータは取れないので、あくまで私の経験に基づいた推測になりますが、大きく二つのポイントがあると思います。
①苦手な事を避け続けると、心身は弱くなる。
食事療法で、身体の負担にならないものを食べ続けた結果、体調が良くなる。
その後、その食事療法を長年続けると、身体に悪いものを受けつけなくなる。
食事療法に関しては、
A、食事と因果関係がはっきりしている糖尿病などに関する食事療法
B、がん患者さんなどが実践する病気との関係がはっきりしない食事療法
と、大きく二つに分けて考えなければいけません。
Aの糖尿病や肥満から来る症状は、カロリー摂取が多すぎるという原因がはっきりしています。この場合は、カロリーを抑える食事療法を行えば、ほとんどの方が改善します。
Bに関してですが、Aと比較すると、私が調べた限りでは“自然治癒力をあげる”と言われている食事療法に関して、実践すれば間違いなく効果があるというものには出会った事がありません。個別の改善例はあると思いますが、例えばがん患者の多くが実践している玄米菜食などの食事療法でも、全体的に見ると治癒はさほど上がってはいないのではないでしょうか?
最初はがんが小さくなったり、効果が出る例も少なくありません。しかし、数カ月すると玄米菜食を続けていても、再びがんが進行するケースのほうが多いようです。
身体というのは慣れるようにできているので、良い事でも、極端な事をやると身体の対応能力がなくなってしまいます。
食事に関しては暴飲暴食などは明らかに良くないですが、逆に、あれがいけない、これがいけないと、極端な節制を伴う食事も身体に関しては、マイナスになることもあります。過剰な節制をして、更に悪化をしては意味がありません。
次の電磁派の例にも共通していますが、心身共に健康な人は、“悪い事(もの)”を排除するよりも、“受け入れる力”が高いと感じています。
電磁波カットや、パワーストーンなどのグッズで体調が良くなるが、やがてグッズなしでは居られなくなる。
2001年頃の事ですが、ある医師が主催する気功の講習会に参加していました。その講習会では、重金属や電磁波が病気の原因になっているという事で、歯の金属を除去したり、電磁波カットのグッズを部屋に置く事を勧められました。
早速歯医者に行き、金属を除去しました。金属を外した日には、頭がすっきりし、爽快な日がしばらく続きました。また、購入した電磁波カットのグッズを枕元に置くとよく眠れました。
しかし、数週間経つと、携帯電話で話をした後に、頭部にノイズを感じるようになりイライラしたり、過敏症のような症状が出てきたので電子機器などを遠ざける事をするようになりました。
普通の方は、ここまでの症状は出ないかもしれませんが、電磁波カットのグッズが非常に効果があったからこそ、逆に敏感な体質になっていったようです。
当時は、自分が異常な状態になっているとは思わず、“感性が鋭くなったから悪いものがわかるようになった。”と肯定的に捉えていました。
また、講習を主催していた医師も”東京はノイズが多いから苦手だ”と、自分の周りに電磁波カットのグッズを置き、更に場を改善するために結界までつくって講習会を行っていました。
それでも、講習会に行くと非常に居心地が良く、電磁波は悪いものだ、という考えは変わらなかったですが、ある時、ノート型のパソコンは、ほとんど電磁波を出していない事を知りました。
しかし、私自身はノート型のパソコンの前に行ってもノイズや居心地の悪さを感じていたのです。これは何かがおかしい、と思い、色々調べてみたところ、自分で実態のない電子機器に対する過剰な苦手意識をつくりあげている事がわかりました。
このような現象は、ブラシーボ効果(偽薬効果:本来は効果がないものを薬として処方すると実際に効いてしまう現象)と同じで、自分の思い込みでつくりあげた症状であると考えられます。
②正確に理解しておらず、自己暗示で過敏になっている事が多い
食事療法、電磁派の例を挙げましたが、どちらも調べてみると、自己暗示的に怖がったり過敏になったりして、自分自身で症状をつくってしまっている事がわかります。
電磁波も、メーカーで極力人体に悪影響がないようにつくられているものがほとんどで、一時期大騒ぎになったダイオキシンも無害という事がはっきりしました。
アスベストのようにはっきりと有害だという事が後からわかる事もありますが、ほとんどのものは巷で言われているほど怖くないという事です。
人によって、食べ物、電磁波や化学物質、臭いや音、人間関係など、何に対して過敏になっているかは人それぞれですが、ほとんどが実際に有害なものがあるわけではなく、思い込みでつくりあげてしまっている症状です。
たまに、人の邪気や念を受ける、という患者さんもいますが、スポーツ選手を考えてみれば正確に理解ができると思います。
私は子供の頃に大阪で育ち、少年野球をやっていたので甲子園球場に何度も行っています。阪神のチャンスになると、相手チームの投手に対して数万人が念を送り、実際に投球の邪魔になるような罵声やヤジを浴びせるのですが、その中でも平然と自分のパフォーマンスをする選手を見て、プロは凄いと思ったものです。
サッカーのPKなどでも、相手チームの本拠地の試合になれば同じような状況になるでしょう。
周囲の圧力が自分に影響すると思い込んでいる選手は、ネガティブな結果に繋がる事になり、自分は自分で周囲の圧力は関係ないと理解している選手は、全く影響を受けない事になります。
20年近く、本当の意味で健康になる要素は何か?という事を考え続けていましたが、未だに二つの要素しか見つける事ができていません。一つは“生き甲斐(好奇心)”で、もう一つは”リラックス”という事です。
“リラックス”に関しては、お金や手間をかけて周囲の環境を整えるても、自分のテリトリーでしかリラックスできない状況になってしまいます。このような状態では、根本的な不安はむしろ増幅してしまいます。
正確な理解と、苦手意識の克服によて得られる精神的な成熟や自信が本当の意味でのリラックスをもたらします。自分自身も未熟なので、苦手な事は避けたい、手っ取り早く楽になる方を選びたい、という誘惑に駆られますが、その都度、苦手な事をなるべく避けないように修正し、少しずつ自分の許容範囲を広げられるよう心がけています。
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